プロバンス記 その15~ガソリンスタンド~

0328ゴルド3日目。
この日はルールマランへの移動日でした。
私の借りたシトロエンのディーゼルエンジンの燃費は素晴らしく、燃料計の針はまだ1/3ほど残っておりました。
しかしながら翌日は日曜日でカトリックの国フランスでは多くの商店はお休みなのでガソリンスタンドが営業していない可能性があります。
しかも明日はルールマランからさらにイクザン・プロバンスまで移動する予定ですので、今日中に燃料を補給するという重要なミッションをこなすことにしました。
チェックアウトの際に、宿の美しいマダムは近くにひとつだけあるという小さなガソリンスタンドまでの道のりを丁寧に教えてくれました。
そして今日、土曜日は午前中しか営業していないことも笑顔で付け加えてくれました。

え!?

これはなかなかなピンチなのでは?

なぜなら、私とマダムは英語で会話をしているので正確に聞き取れている自信はありません。
それはガソリンスタンドまでの道を間違える確立がかなりあるということです(私は日本でカーナビを使っていても道に迷うくらいの方向音痴)。
「午前中の営業」こういった漠然とした表現も怪しいのです。
店主の気分でいつ営業終了するかわかったものではありません。
朝食の時に感じていたゴルドへの惜別の想いもどこへやら。
マダムへの別れの挨拶もそこそこに不安いっぱいで教えられた道を車を走らせました。

そしたらなんと迷うことなく到着!
人間真剣に物事に取り組むとなんとかなるものですね(笑)。

道端にぽつんと佇むガソリンスタンドは日本の田舎にあるような古びたスタンドで給油機は2つだけでした。
何台か先客がいたので順番を待ちながら様子を窺います。
どうやらセルフ式のようで周囲に店員さんの姿はありません。
そうこうしているうちに私の順番になったので車を給油機の近くに寄せました。

ふふふ・・ww

予想はしていましたが、、、
全く使い方がわかりません(汗)。
私の後ろには次の人がすでに待っているのでプレッシャーが、、

ま、こんなときは人に聞くのがいちばんです(笑)。
私の前で給油を終えたおじいちゃんに話しかけます。
“Paldon Musshu…” ← 私が知っているフランス語でこういうときに使えるフレーズはこれだけです。
“I don’t know how to use it.”
そしたらおじいちゃんはどうやら英語はわからないようでしたが、私が何を尋ねているかは理解してくれたようす。
こちらがびっくりするくらいチャーミングな笑顔と全く理解できないフランス語で話しかけてきました。
それでも、人間真剣に物事に取り組むとなんとかなるものです。
私は(まるで突然に超能力者になったかのように)おじいちゃんの言っていることが理解できたのです。

以下「」は私の言葉で日本語です。
『』はおじいちゃんの言葉でフランス語です。

『どんくらい給油するんだ?』
「満タン!」(ジェスチャーを交えて)
『支払いは?』
「カードで!」(クレジットカードを見せながら)
おじいちゃんは給油機に付いているいくつかのボタンを押して、カードを入れるとこを指差してくれました。
そしてテンキーを指差して自分の目を手でおおいながら
『ほら、俺は見てないから暗証番号を押すんだ、確認ボタンも忘れるな』
『よし、じゃあこのノズルで給油するんだ』
そのとき、車がディーゼルエンジンであることを思い出した私は
「ちょっと待って、これ軽油だよね?」(車の給油口のシールを指差しながら)
『大丈夫、わかっているよ。これでいいんだ!』
そして私の給油が終わるのを待っている次の人に軽くウインクしてもうすぐだからと伝えてくれたのです。

こんな些細な経験が旅を何倍も面白くしてくれるものですよね。

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